車検前整備の一環でキャロルのサイドスリップ(フロントトー角)調整をしました。
個人レベルでも可能な非常に簡易的な手法です。
※ちなみにサイドスリップとはハンドルから手をはなし、平坦路面で車両を走行させたときの車両の横への流れをあらわします。
ちなみに保安基準としては下記のようです。
■走行距離1000mにつき、横滑り量5m以内
=走行距離10mにつき、横滑り量5cm以内
調整に使用したのは画像のモノのみ
・2面幅のレンチ14と17
・ガムテープ
・メジャー(固定式が望ましい)
まずはクルマをなるべく平坦な場所に駐車します。
まずはフロントタイヤ前方側のタイヤの溝にメジャーの爪を引っ掛けてガムテープで留めます。
爪を引っ掛ける高さは、自車の車高にも因りますが数センチ程度でしょう。
タイヤには中心に2本の溝が有りますが、今回は外側の溝に引っ掛けました。
逆側のタイヤまでメジャーを引っ張った時に車体側に干渉しない程度の高さが望ましいです。
反対側のタイヤまでメジャーを引っ張って、タイヤ溝(今回は中心より外側の溝)までの距離を計ります。
高さは反対側と同じぐらいの高さにします。
要は同高さでタイヤ溝間の距離を計ればいいのです。
私の車の場合は1270mmでした。
次にフロントタイヤ後方側も同じように計ります。
1265mmでした。
この時点でトーアウトだと言う事が分かります。
車検前整備に伴いキャンバーをノーマルに戻したので予想はしていましたが…
画像は若干メジャーがたわんでいますね(^_^;)
トー角の調整はタイロッドの長さを変える事により行います。
ハンドルを目一杯切るとタイロッドが確認できます。
固定用のナットを緩めてタイロッドを回転させる事により長さを調整できます。
画像中心のナットが付いてるバーですよ。
二面幅のレンチを画像の様に掛けて使います。
タイロッドの中心は14の四角形状になっているので14の二面幅レンチが掛けられます。
ナットは17のサイズなので17の二面幅レンチを使用します。まずはタイロッドの回転防止の固定用のナットを緩めます。
正面から見て反時計回りにナットを回すと緩みます。
ナットが十分緩んだらタイロッドに14のレンチを掛けて回転させる事によりトー角を調整できます。
タイロッドを反時計回りに回すとタイロッドが短くなるのでトーアウトに、時計周りに回すとタイロッドが長くなるのでトーインになります。
ハンドルのセンター位置を考慮しながら左右を調整していきます(結構ズレます)一度にタイロッドを何回転もさせないで1/2~1/4回転ぐらい程度にして何回か調整するのがいいと思います。
⚠️一度に回転させ過ぎるとハマる場合があるので注意が必要です。
何度か左右調整&試乗&測定を繰り返してタイヤ前方、後方共に1268mmに調整しました。
ハンドルの位置はセンターに調整しました。
このやり方で車検のサイドスリップもOKだったので簡易的とはいえ結構信頼性はあると思います。
トー角はダウンサス組んで車高落としたり、足回りばらしたり、ホイール変えたり、キャンバー付けたりすると狂うので一度確認する事をオススメします。
経験上、特にキャンバーを付けると異常にトーインになります。
また軽自動車は車検時に直進安定性を出すために過剰にトー角を付けられるケースが多いようなので…
過剰なトー角の弊害は
・加速悪化
・燃費悪化
・ロードノイズ悪化
・乗り心地の悪化
・タイヤの偏磨耗及び早期磨耗
・コーナリング性能の低下
・高速走行時の異常振動等々
何もいいことありません。
皆様、大した工具も使わないので一度確認&調整をしてみてはどうでしょうか?
結構走りが変わりますよ(^^
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