ローボールコレクターとは、コイン収集の世界で「状態が極端に悪いコイン」(最も低いグレード、例:PO-01やFR-02)を積極的に集めるコレクターを指します。
通常、コレクターは美品や未使用品を求めますが、ローボールコレクターは逆に「流通によって磨耗し、ほとんどデザインが残らないほどのコイン」に価値を見いだします。

ローボールコレクターの目的と心理
- 希少性の追求
極端に状態が悪いコインは流通過程でほぼ消耗しきってしまうため、市場に出回る数が非常に少なく、むしろ「超美品よりも入手困難」であるのが特徴です。 - コレクション全体の網羅性
特定グレード(PO-01など)のコインだけでシリーズを揃える達成感を楽しむ心理があります。
全種・全年号のローボールグレードを揃えることは難易度が高く、極めて専門性の高い収集となります。 - 「流通の証」としてのロマン
コインの本来の機能「貨幣」として使われまくった歴史やドラマに魅力を感じるため、「使い込まれたコイン」に強い価値を見出します。
貨幣の本質や時代背景に思いを馳せる傾向が強いです。 - 変わったものへの興味・差別化
美品コレクションとは違った視点で「いかに珍しい状態のコインを集めるか」というゲーム性・個性重視の心理もあります。

PCGS・NGC等鑑定機関とローボールコイン
- 鑑定・グレード付与に対応
PCGSやNGCといった大手のコイン鑑定機関は、PO-01やFR-02といった「ローボールグレード」も正式に認定し、スラブ(鑑定済みケース)に状態を明記して返却します。
近年、こうした低グレードコインも「真贋保証・状態保証の対象」となっています。 - ローボールコレクター向けの需要増加
これら鑑定機関は市場のニーズに応える形で、低グレードコインの認定・公開事例が増えています。
例えばPCGSの公式サイトで「最低グレードコインの検索」や「認定ランキング」が見られるなど、ローボールコレクターたちの関心に応える工夫も行われています。 - 特殊な扱いやプレミアム
一部低グレード(特にPO-01)のコインは希少性から高額プレミアがつくこともあります。
最近は低グレードの鑑定依頼・売買が増え、鑑定会社も積極的にサービス拡充しています。
まとめ
ローボールコレクターは「状態最低コイン」を専門的に収集することで通常の美品コレクターとは異なる希少価値やコレクター心理の満足感を追求しています。
PCGSやNGCといった鑑定機関もこうしたニーズに積極的に対応し、ローボールコインの公式グレーディングと公開を行っています。
以上、参考になりましたら幸いです!
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