PCGSやNGCなどの鑑定コインでよく見られるグレードの末尾に付く「RD」「RB」「BN」とは、主に銅貨の色合いを示す記号です。
これらはコインの保存状態や見た目の評価に大きく関わり、コインの価値にも影響します。
RD、RB、BNの意味
- RD (Red)
鋳造時の銅の赤い光沢がコイン全体の約95%以上残っている状態を示します。もっとも鮮やかな赤銅色で、価値が高いことが多いです。 - RB (Red Brown)
赤銅色と茶色が混ざった状態で、赤色の割合が5%以上95%未満のコインに付けられます。赤みはあるものの一部に茶色の酸化変色が見られる中間的な状態です。 - BN (Brown)
赤みがほとんどなく、銅が茶色く酸化している状態のコインで、赤色の割合が5%未満。自然なトーン変化として多く見られ、RDやRBよりも一般的です。
定量的な評価基準
この色調の評価はコインを肉眼で検査した際の「赤銅色の残存割合」に基づいており、
- RDは赤色残存率95%以上、
- RBは5%以上95%未満、
- BNは5%未満
という明確な割合区分により分けられます。

PCGSとNGCの評価基準の違い
- 共通点
PCGSもNGCも基本的に同じ色の区分を用いており、赤銅色の残存率によってRD、RB、BNを割り当てています。 - 違い
PCGSの方がやや厳密に高いグレードの色を評価する傾向があり、同じコインでもPCGSではRBに分類されるものがNGCではRDとなることがあります。
また、両社とも色評価はグレードの補足情報的な意味合いで、グレード数値と組み合わせて総合的に価値を判断します。
まとめ
鑑定コインのグレード末尾に付くRD、RB、BNは銅貨の色合いの残存率に基づく定量的な評価指標で、
- RD:95%以上の赤銅色が残る最高の色状態、
- RB:5%以上95%未満の赤と茶の混合状態、
- BN:5%未満の赤色で茶色優勢の状態、
を示します。
PCGSとNGCで基準はほぼ同じですが、PCGSの方が厳しめの色評価をする傾向があります。
色の違いはコインの市場価値に直結し、コレクターにとって非常に重要な要素となっています。
このように、RD、RB、BNはコインの「見た目の鮮やかさ」と「保存状態の良さ」を簡潔に表す重要な指標です。
以上、参考になりましたら幸いです!
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