エジプト激動の時代を物語る六角形銀貨と最後の王、ファルーク1世

日常
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こんなものが届きました。

みんな大好き 普通郵便です。

早速 開封してみましょう!

中身は フランクリンミント社の発行した世界の偉大な歴史的銀貨コレクションです。

エジプトの2ピアスタ銀貨です。

六角形の特徴的な銀貨ですね。

若い頃のシュッとしたファルーク1世の肖像が描かれています。

フランクリンミント社のやつだけあって結構 摩耗しています(汗)

反対側もそれなりに摩耗しています。

青緑色っぽいのは PVC汚れなんですかね。

機会があったら 検証してみたいです。

エジプト最後の王、ファルーク1世のこの辺の下りは面白いですね🙄

この銀貨の詳細なスペックです。

  • 材質:銀(銀含有率約50%)
  • 重量:約2.72g
  • 直径:約21mm
  • 形状:六角形
  • 額面:2ピアスタ(当時の小額貨幣単位)
  • 製造年:1944年(ヒジュラ暦1363年)
  • 表面:ファルーク1世のアラビア語表記と王の肖像
  • 裏面:2ピアスタおよび「エジプト王国」の表記

この銀貨は正式な流通貨で、エジプト王国の経済において小額貨幣として用いられました。

1944年のエジプトは、第二次世界大戦の只中かつ終結間近という国際情勢のもとにありました。

ファルーク1世は1936年に父の死去により若くして即位し、1944年は彼の治世中盤にあたります。

エジプトは実質的にイギリスの影響下にあり、イギリス軍の重要な補給拠点として機能する一方、民族主義運動や独立を志向する動きが国内で高まっていました。

戦争終結後は中東地域の政治的緊張が高まり、エジプト国内の反英感情や社会不満も激しくなっていきます。

ファルーク1世(1920年生まれ)は18歳で王位に就きました。

幼くして即位した彼は、贅沢で享楽的な生活ぶりがよく知られ、宮廷では派手な暮らしを送っていました。

政治的にはイギリスの圧力に対応しつつ、時には民族主義的な支持基盤としてワフド党を利用しましたが、腐敗や無策が目立ち、国民の信頼を失っていきました。

1948年の第一次中東戦争(パレスチナ戦争)での敗北は彼の支持基盤に大きな打撃を与え、その後の社会不安や軍部の台頭を招く原因となりました。

1952年には自由将校団のクーデターで退位を余儀なくされ、亡命生活を送りました。

文化的には、伝統的なイスラム文化と近代的西洋文化が交錯する時代で、ファルーク王の宮廷は贅沢と散財の象徴となりつつも、都市部では変革の機運が高まっていました。

こうした時代背景のもとで発行されたこの銀貨は、ファルーク1世の政権と同時代のエジプトを象徴する歴史的な貨幣といえます。

まとめると、エジプトの1944年六角形2ピアスタ銀貨は、ファルーク1世の若い肖像を表し、銀材質で小柄な六角形の形が特徴です。

この時期のエジプトはイギリスの影響を受け、第二次大戦の重要な補給地として機能しつつ、民族主義の高まりや社会不満を抱えていました。

ファルーク1世は派手な私生活と政治の不安定さで知られ、1952年の革命で王政を終わらせることになりました。

この銀貨は、そうした複雑な歴史の象徴として今も高い評価を得ています。

以上、参考になりましたら幸いです!

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