厚生労働省のデータによると企業型確定拠出年金(いわゆる企業型DC)の加入者数は2023年3月末時点で約805万人となっており、サラリーマンの約5人に1人は企業型確定拠出年金に加入していることになります。
企業型確定拠出年金(以下 企業型DCと表記します)とは、年金制度の一つです。
企業型と名前が付くだけあって、会社員を対象とした年金制度の一つです。
会社員の年金制度は三階建ての建物に例えられます。
一階部分は国民年金(基礎年金)
二階部分は厚生年金
三階部分に企業型DC
会社員が使える三段階目の年金制度なので老後資金に備える手厚い制度な訳なんですね。
企業型DCのメリットとは
企業型DCのメリットとは主に下記の5つになります。
①会社が掛け金を負担してくれる
②会社の事業の影響を受けにくい
③自分で選んだ商品で運用できる
④口座管理手数料が掛からない
⑤所得控除になる
企業型DCのデメリットとは
企業型DCのデメリットとは主に下記の3つになります。
①いくらお金が貰えるのか未確定
②60歳まで引き出せない
③運用商品がイケてなく、選択肢が少ない
企業型DCの対処方法
企業型DCとは、簡単に言ってしまえば 年金のリスクを会社から従業員に分散するために生まれた制度です。
過去には会社が単独でリスクを背負っていた確定給付年金から、従業員にリスクを分散する確定拠出年金へ制度が移り変わっていったんですね。
従業員に分散されたのはリスクだけではなく、運用コストについても従業員に分散されています。
口座管理手数料は会社側が負担してくれますが、もちろん会社側はなるべくコストを安くしようとしますよね。
そうなってくると会社側はなるべくコストの安い運営管理機関を選択します。
運営管理機関側も価格競争で低コストの年金契約の仕事しか勝ち取れないわけです。
儲からない商売を強いられた運営管理機関は、従業員相手に商品ラインナップの信託報酬で儲けるしかないんですね。
だから、基本的に企業型DCの運用商品はやけに信託報酬が高かったりする、イケてない商品が大半なんです。
結果的に従業員は割高な信託報酬の商品ラインナップでポートフォリオを組むしかないんです。
これが運用コストが従業員に分散されている理由です。
でも、そのイケていない企業型DCの対処法は3つあります。
①一番コストの安い外国株インデックス・ファンド一択にする
②イケていない企業型DCでマッチング拠出はしない
③マッチング拠出するお金でiDeCo、つみたてNISAで独自に資産運用をする
60歳まで引き出せない企業型DCに追加投資するより、自由度の高い証券口座で運用したほうが柔軟性があるためお勧めです。
投資の世界で一番の大敵はコストですので、コストには最適解を見つけて効率よく資産形成をしていきましょう!
以上、参考になりましたら幸いです。
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