本日こんなものが届きました。

みんな大好き ゆうパケットポストミニです。
早速 開封してみましょう!

オランダのウィルヘルミナ女王が描かれている2½グルデン銀貨です。

なかなか 渋い感じのトーンです。

年号は1930年です。

1930年はこれで2枚目になります。
1930年オランダ2½グルデン銀貨のスペック
基本情報
- 額面:2½グルデン(Gulden)
- 発行年:1930年
- 発行国:オランダ王国(ユトレヒト造幣局)
- 女王:ウィルヘルミナ(在位1890-1948年)
- 材質:銀(品位.720)、銅(.280)
- 重量:25g
- 直径:38mm
- 厚さ:2.5mm
- 形状:円形
- 縁:刻印あり「★ GOD ★ ZIJ ★ MET ★ ONS(神と我々と共に)」
- 表面:ウィルヘルミナ女王の左向き肖像と「WILHELMINA KONINGIN DER NEDERLANDEN」表記
- 裏面:王冠を戴くオランダ王国の国章、額面「2½G」、発行年「1930」、および「MUNT VAN HET KONINGRIJK DER NEDERLANDEN(オランダ王国の貨幣)」

重量的には問題ありませんね。
直径38mmと存在感のある大型銀貨です。
1930年前後のオランダの国際情勢と近代史
経済状況
- 1930年は世界恐慌(Great Depression)の影響が本格化し始めた時期。
オランダ経済も1929~1931年にかけて徐々に景気後退へと突入し、1933年以降は深刻な大恐慌時代(de Crisisjaren)に突入します。 - オランダは長らく金本位制を維持し続けたため、他国よりも景気回復が遅れ、失業や社会不安が拡大しました。
植民地政策
- オランダは当時、東インド(現インドネシア)を中心とした広大な植民地帝国を維持していました。
しかし、1910~1930年にかけて民族運動や独立運動が活発化し、オランダ本国もこれに対応する必要がありました。 - 植民地からの収益は本国経済の重要な支えでしたが、現地の社会不安や国際的な反植民地主義の高まりもあり、オランダの植民地支配は次第に揺らぎ始めていました。
国際関係・外交
- 第一次世界大戦では中立を維持したオランダですが、戦後も国際貿易依存型経済の脆弱さが露呈し、特に隣国ドイツの経済不安定や世界的な保護主義の影響を強く受けていました。
- 1930年代には、国内の社会不安や経済危機を背景に、極右勢力(ナチズムなど)が台頭し始めるなど、政治的にも不安定な時代でした。
ウィルヘルミナ女王の生涯と時代背景

生涯の概要
- ウィルヘルミナ女王(Wilhelmina Helena Pauline Maria、1880-1962)は、1890年にわずか10歳でオランダ女王に即位し、1948年まで58年にわたり在位しました。これはオランダ史上最長の在位期間です。
- 彼女の治世は、二度の世界大戦、世界恐慌、植民地帝国の動揺など、まさに「激動の時代」でした。
主な出来事と功績
- 即位と初期:幼少で即位したため、最初は母エンマ王太后が摂政を務めました。
成長とともに強い責任感と独立心を持ち、国民から高い敬愛を受けました。 - 第一次世界大戦:オランダの中立を堅持し、戦禍を避けることに成功。
戦後も国民統合の象徴として存在感を示しました。 - 世界恐慌期:経済的困難の中、国民に寄り添う姿勢を貫きました。
オランダ経済の立て直しに尽力する一方、厳しい社会状況に直面しました。 - 第二次世界大戦:ドイツ軍の侵攻を受け、ロンドンへ亡命政府を樹立。
ラジオ放送などを通じて祖国の抵抗を鼓舞し続け、「国民の母」として広く敬愛されました。 - 戦後と退位:戦後は復興に尽力し、1948年に娘ユリアナに王位を譲りました。
人物像
- ウィルヘルミナ女王は、非常に強い意志とリーダーシップを持ち、困難な時代に国民の精神的支柱となった人物です。
コインの肖像も、彼女の威厳と気品をよく表現しています。
まとめ
1930年発行のオランダ2½グルデン銀貨は、ウィルヘルミナ女王の治世下、世界恐慌の影響が広がる中で発行された歴史的価値の高いコインです。
オランダは植民地帝国の維持と経済危機への対応に苦慮しつつ、女王ウィルヘルミナの強いリーダーシップのもと、激動の時代を乗り越えました。
このコインは、そうした時代背景と女王の生涯を象徴する、コレクターにも人気の高い一枚です。
1枚の銀貨 がいろいろなことを教えてくれますね。
以上、参考になりましたら幸いです!
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