本日こんなものが届きました。

みんな大好き普通郵便です。
早速 開封してみましょう!



1890年 英領インド 1ルピー銀貨です。
このコインは、イギリス統治下のインドで発行された「1ルピー銀貨(One Rupee Silver Coin)」です。
表面にはヴィクトリア女王(Victoria Empress)の肖像、裏面には「ONE RUPEE INDIA 1890」と額面・年号が刻まれています。
銀貨のスペック
- 額面:1ルピー
- 発行年:1890年
- 材質:91.7%銀
- 重量:11.66g
- 直径:約30.5mm
- 表面デザイン:ヴィクトリア女王の肖像と「VICTORIA EMPRESS」の碑文
- 裏面デザイン:花模様の装飾と「ONE RUPEE INDIA 1890」の刻印

やや摩耗が見られますが重量的には問題ありませんね。
歴史的背景
1. 英領インド時代の通貨制度
イギリスは1858年にインドを直接統治下に置き、貨幣制度も統一されました。
1862年からインドで本格的に銀貨の鋳造が始まり、1ルピー銀貨はその代表的な存在です。
2. 碑文の変遷
- 1862年~1876年:「VICTORIA QUEEN」(ヴィクトリア女王)
- この時期、ヴィクトリアはイギリス女王としてインドの君主でした。
- 1877年以降:「VICTORIA EMPRESS」(ヴィクトリア皇帝)
- 1876年、ヴィクトリア女王は「インド皇帝(Empress of India)」の称号を得ます。これにより、コインの碑文も「QUEEN」から「EMPRESS」へ変更されました。
- 「EMPRESS」のコインは1877年から1901年まで発行されました。1901年はヴィクトリア女王が崩御した年であり、以降はエドワード7世の肖像と名前に切り替わります。
- 1890年のこのコインは「EMPRESS」表記なので、インド皇帝時代の発行です。
3. 当時の国際情勢と時代背景
- 大英帝国の絶頂期
19世紀後半、イギリスは「世界の工場」と呼ばれ、インドはその重要な植民地でした。インドの経済や社会はイギリスの影響を強く受け、貨幣制度もイギリス式に統一されていきました。 - 銀本位制
当時のインドは銀本位制を採用しており、1ルピー銀貨は国際的にも価値が認められていました。しかし、世界的に金本位制へ移行する国が増え、銀の価値が下落し始めていた時代でもあります。 - インドの社会情勢
19世紀末のインドは、イギリスによる支配が強化される一方、民族運動の芽生えも見られ始めていました。こうした中で発行された銀貨は、イギリスの権威と支配の象徴でもありました。
まとめ
この1890年発行の1ルピー銀貨は、ヴィクトリア女王が「インド皇帝」として君臨していた時代の象徴的なコインです。
高い銀純度、美しいデザイン、そして歴史的背景から、コレクターや歴史愛好家にとって非常に価値のある一枚となっています。

1862年~1876年のVICTORIA QUEEN時代の1ルピー銀貨も、年号表記などに様々な手変わりがあり、集めてみると面白そうですね。
以上、参考になりましたら幸いです!
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