今回は銀貨を洗浄してみます。
銀貨の洗浄については色々な価値観があるかと思います。
私の保有している銀貨類は将来的にすべて娘に受け渡すつもりなので、なるべく綺麗な状態で残してあげたいと考えています。
といっても、洗浄に伴い銀貨に傷を付けてしまったり、表面の摩耗を促進してしまうのは本意ではありません。
今回は私なりに考えた、なるべく銀貨にダメージを与えずに洗浄する方法です。
メルカリで1000円で購入した旭日50銭銀貨です。
いい感じで長年の汚れが蓄積しています。
年号は明治41年です。西暦だと1908年なので116年前の銀貨ですね。
自分の周りを見渡しても100年前のモノって全く残ってないですよね。そう考えると凄いアイテムですね。
銀貨の側面のギザにもいい感じで汚れが詰まっています。
それでは洗浄していきましょう!
小さめの鍋の底にキッチンペーパーを敷いてお湯を沸かせます。
その中に銀貨を投入して、数分煮込みます。
銀-銅合金の再結晶温度は200℃以上なので、100℃程度の熱では銀の物性値に変化を与えることはありません。
キッチンペーパーを敷いたのは、鍋底に触れて銀貨に傷を付けないためです。
数分間茹でることで汚れを浮き出させ、軟化させるのが目的です。
ある程度煮込んだら重曹を投入します。
入れれば入れるほど洗浄力がアップしますが、銀貨の表面もアルカリ性反応で削られるので必要最低限の量にしましょう。
重曹投入で結構泡立ちます。
しばらくすると泡立ちも収まります。
重曹を投入してから3分間煮込みます。
だいぶ汚れが落ちて銀貨周囲が変色しています。
ある程度汚れが落ちたら木製の箸で銀貨を裏返しにします。
シリコン製のトングとかでもいいと思います。
だいぶ汚れが落ちました。
キッチンペーパーもこれだけ変色しました。
100年モノの結構な汚れですね。
気持ちいいぐらいの汚れ落ちです。
続いて、台所用中性洗剤と雑巾、消しゴムを使います。
消しゴムは通常のプラスチック消しゴムです。
銀貨を雑巾の上に置いて、台所用中性洗剤を掛けます。
プラスチック消しゴムで優しく擦ります。
今までの工程で汚れはだいぶ軟化しているので、ちょっと擦るだけでかなり落ちてくれます。
↓洗浄後はこんな感じになりました。
側面のギザに詰まった汚れもしっかり除去しました。
洗浄後は変色防止を狙って表面に軽くシリコンスプレーを吹いておきました。
せっかくなのでペーパーホルダーに入れてみました。
ホッチキスは錆びないステンレス製がいいですね。100均で探してもなかったので、今度 Amazonで注文しようと思います。
洗浄前後で銀貨を比較します。
なんかもう別のモノになった感じです。
銀の洗浄というと、『重曹+アルミホイル』に熱湯、もしくは『塩+アルミホイル』に熱湯などが有名ですが、やり方によっては銅系色の変色が生じてしまう場合があります。
この方法では過去に銅系色の変色が生じたことはないです。
注意点としては、重曹の投入によるアルカリ性反応で ある程度銀貨にダメージを与えてしまうのと、プラスチック消しゴムにも粒子の細かい研磨剤が含まれるので擦り過ぎには注意が必要です。
一般的に、銀貨を洗浄すると価値が下がると言われていますが、それは高額なアンティークコインやレアコインの場合で、一般流通のフリマ販売などを前提にした場合は洗浄した方が価値が上がるのでは?と考えています。
特にフリマ販売では、一枚目の商品画像の印象で販売状況が大きく変わり、銀貨洗浄による見た目の印象アップは販売促進効果が大きいと思います。
ただ 前述の通り、銀貨の洗浄については色々な価値観があるかと思いますし、銀貨を洗浄しない人を否定する意図もありません。
以上、参考になりましたら幸いです!
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