催事で手に入れた劣品古銭にブラスト処理するとどうなるのか?

日常

先日、人生で初のコイン催事に行きました。

その際に購入した日本の古銭の雑銭まとめ、選別済みでほとんど価値のあるものはありませんでした。

サビや汚れ、変形なども伴った結構な劣品コインも混ざっています。

あまり触る気も起きないので、以前から試してみたかったコインのブラスト処理をやってみます。

古銭なので貨幣損傷等取締法にも抵触しません。

ブラスト処理とは、粒子状の研磨剤を対象物に向けて噴射して表面を研磨する表面処理加工です。

我が家には自動車部品のリペアなどに使っているブラストマシンがあるので試してみます。

使っているメディア(研磨剤)は#100相当とちょっと荒いんですよね。

なるべくコンプレッサーの圧力を弱めて距離を取って当てようと思います。

コインを1枚1枚 処理するのは大変なので、古いステンレス製の茶こしにコインを入れて処理することにします。

茶こしは茶渋で汚れていますね。

こんな感じで 茶こし を振りながら まんべんなくブラスト処理します。

できました!

汚れの取れたものは先に取り出し、汚れがひどいものは 重点的にやっています。時間的には10分ぐらいです。

処理後に研磨剤をエアーで掃除して変色防止のためシリコンスプレーを吹いています。

ブラスト処理後はどんな感じになったのか見ていきましょう!

寛永通寳です。綺麗にはなりましたが一部 貫通穴が開いてしまいました。

ただこの貫通穴はブラスト処理で開いたというよりも、元々 腐食してた部分がブラスト処理によって剥がされて貫通したような感じです。

一銭銅貨です。これは竜が確認できるぐらいにはなりました。

こちらも一銭銅貨です。ベースのコインの腐食が酷かったのか、ほとんど判別できない状態です。

こちらも一銭銅貨です。文字が読めるぐらいにはなりました。

こちらも 文字の判別ができるぐらい綺麗になりました。

どうでしょうか?

自動車部品の塗装の剥離などにも使っているブラストなので、コインの処理にはちょっと研磨力がありすぎたかなと思います。

プルーフ硬貨の鏡面化処理にはもっと弱い研磨力のメディアを使っているはずなので、方向性としては間違っていないと思います。

重曹を使ったウェットブラストとかだともっと研磨力が弱く、なるべくコインにダメージを与えずに綺麗にすることができると思うので、機会があったら夏場に試してみようかなと思います。

ちなみに重曹ウェットブラストは空アルミ缶の塗装だけ剥離することとかも可能です。

おまけ

茶こしの茶渋が取れて綺麗になりました!

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