先日、色々と過去に購入した銀貨を整理したらこんなものが出てきました。

カナダの記念硬貨です。

中身はカナダ1973年RCMP(王立カナダ騎馬警察)100周年記念銀貨です。

もう50年以上前の銀貨なんですね。

なかなかいいトーンです。
銀貨のスペックです。
- 発行年:1973年
- 額面:1カナダドル
- 材質:銀50%、銅50%
- 重量:23.33g
- 直径:36mm
- 発行枚数:流通用約1,636,000枚、プルーフ(収集家向け)約904,723枚
- デザイン
- 表面:エリザベス2世女王の肖像(アーノルド・マーチン作)、周囲に「ELIZABETH II DEI GRATIA REGINA(神の恩寵による女王エリザベス2世)」の銘
- 裏面:伝統的な制服姿の騎馬警官(マウントティー)が馬に乗る姿と「CANADA DOLLAR」「1873-1973」の銘
RCMP(王立カナダ騎馬警察)とはどういった組織なんでしょうか?
RCMP(王立カナダ騎馬警察)の創設と役割

- 創設:1873年、西部開拓時代の治安維持とカナダ主権の確立のため「ノースウェスト騎馬警察(NWMP)」として設立。
1920年に「ドミニオン警察」と合併し、現在のRCMPとなる。 - 役割:広大なカナダ西部の治安維持、法の執行、カナダの主権確立、先住民や移民社会との関係調整など多岐にわたる。
特に開拓時代は、アメリカの「西部開拓」とは異なり、比較的平和的に秩序を保った点が評価されている。 - 象徴性:赤い制服、馬、広いつばの帽子などはカナダのアイコンとなり、RCMPはカナダの国家的誇りやアイデンティティの象徴となっている。
イギリスとの関係性
- イギリス連邦の一員:カナダは1867年の自治領成立以降もイギリス国王(女王)を元首とし、イギリス連邦の一員として歩んできた。
- コインの表面デザイン:エリザベス2世女王の肖像が描かれているのは、カナダがイギリス王室を元首とする立憲君主国家であることを示している。
- RCMPのモデル:RCMPの前身であるNWMPは、イギリスの「ロイヤル・アイリッシュ・コンスタビュラリー(Royal Irish Constabulary)」を参考に設計されており、イギリスの警察制度や軍事的伝統の影響を受けている。
カナダ社会とRCMP
- 先住民との関係:RCMPは先住民社会との調整役も担ったが、時に強制的な政策(例:寄宿学校への強制連行や自治体選挙の管理)に関与し、複雑な歴史を持つ。
- カナダの発展とRCMP:西部開拓、国境警備、移民管理、社会秩序維持など、カナダの発展に不可欠な役割を果たしてきた。
まとめ
1973年のRCMP100周年記念銀貨は、カナダの国家的アイデンティティと歴史、イギリスとの繋がり、そしてRCMPの果たしてきた多面的な役割を象徴する記念コインです。
銀貨のデザインには、カナダの独自性とイギリス王室との歴史的関係、そしてRCMPの伝統と誇りが凝縮されています。
1枚の銀貨 がいろいろなことを教えてくれますね。
以上、参考になりましたら幸いです!
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