家のコイン収納場所を整理してたら、コイン収集初期に購入したプルーフセットが出てきたので紹介したいと思います。

アメリカのコインセットです。

「自由の女神像およびエリス島100周年記念」プルーフコインセットです。
これらは1986年に発行された記念コインで、アメリカの移民史や自由の象徴を祝うために発行されました。
コインのスペック
1. 1ドル銀貨(Statue of Liberty Silver Dollar)
- 材質:90%銀、10%銅
- 重量:26.73g
- 直径:38.1mm
- デザイン:
- 表面:自由の女神像のトーチ
- 裏面:「GIVE ME YOUR TIRED, YOUR POOR, YOUR HUDDLED MASSES YEARNING TO BREATHE FREE」(エマ・ラザラスの詩「新しい巨像」より)
- 発行枚数(Proof):約6,414,638枚


とてもアメリカらしいデザインでプルーフの美しい銀貨だと思います。
2. 50セント白銅貨(Statue of Liberty Half Dollar)
- 材質:銅92%、ニッケル8%
- 重量:11.34g
- 直径:30.61mm
- デザイン:
- 表面:エリス島に到着した移民家族とニューヨークのスカイライン
- 裏面:自由の女神像
- 発行枚数(Proof):約3,922,924枚


プルーフコインセット発行の時代背景とアメリカ史
発行の背景
- 1986年は自由の女神像の完成100周年(1886年建立)と、移民の玄関口であったエリス島の記念年でした。
- アメリカ合衆国はこの記念事業の資金調達のため、初めて自由の女神像とエリス島をモチーフとした公式記念コインを発行しました。
- これらのコインの売上の一部は、自由の女神像およびエリス島の修復プロジェクトに充てられました。
アメリカの歴史的意義
- 自由の女神像は、移民の国アメリカの象徴であり、「自由と希望」の象徴として知られています。
- エリス島は、1892年から1954年まで、約1,200万人の移民がアメリカに入国する際の玄関口でした。
- コインに刻まれた「Give me your tired, your poor…」は、アメリカが多様な人々を受け入れる国であるという理念を表現しています。
プルーフコインセットの意義
- プルーフコインは、通常の流通用コインよりも美しく仕上げられ、コレクターや記念目的で発行されます。
- 1980年代はアメリカで記念コインプログラムが再活性化した時期であり、1982年のワシントン記念ハーフダラー以降、毎年のように記念コインが発行されるようになりました。
まとめ
このプルーフコインセットは、アメリカの移民史と自由の象徴を記念し、歴史的・文化的な意義を持つと同時に、アメリカ造幣局の技術と芸術性を示すコレクターズアイテムです。
発行枚数も多く、当時のアメリカ社会が自由と多様性を再認識し、歴史遺産の保存に力を入れていた時代背景を色濃く反映しています。
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