銀貨で読むオランダの黄金時代:ギルダー銀貨とユリアナ女王の物語

日常
oplus_1056

本日 こんなものが届きました。

みんな大好き ゆうパケットポストミニです。

早速 開封してみましょう!

中身は 1960年 オランダ ユリアナ女王が描かれた 2.5 ギルダー銀貨です。

表面にテープ糊のようなものが付着しており安かったです。

143円/gでした😅

経験上、コインに付着したテープ糊はアンモニア水で除去できるので試してみます。

入れた直後、糊部分が分解され始めています。

2分ほど経過しました、糊部分はだいぶ 除去されました。

反対側もほぼほぼ 除去されました。

流水で念入りに洗って、しばらく浄水に漬けておきます。

アンモニア水はだいぶ 汚れました。

これだけのものが付着していたんですね😳

浄水に5分ほど漬けたら取り出して ドライヤーでよく乾かします。

コインのスペックです。

  • 額面:2½ギルダー(Guilder, Gulden)
  • 発行年:1960年
  • 材質:銀(銀含有率 72.00% = .720)
  • 重量:約15.00g
  • 直径:約33mm

重量的には問題ないようです。

ユリアナ女王の生涯

ユリアナ・ルイーゼ・エマ・マリー・ウィルヘルミナ(1909年4月30日 – 2004年3月20日)は、オランダの女王を1948年から1980年まで務めた人物です。

前女王ウィルヘルミナの一人娘として生まれ、1937年にドイツのリッペ=ビースターフェルト家のベルンハルト公と結婚し、4人の娘をもうけました。

第二次世界大戦中には王室はイギリス、続いてカナダへと避難し、オランダ解放後に帰国。

母ウィルヘルミナ女王の体調不良により1947~48年に摂政として王室活動を引き継ぎ、1948年に正式に即位しました。

戦後の復興やインドネシア・スリナムの独立、社会福祉の推進など、さまざまな時代の転換点を経験しつつ、庶民的な姿勢で国民的人気を維持しました。

1980年に自ら退位し、長女ベアトリクスが継承しました。

1960年のオランダと時代背景

1960年当時のオランダは、第二次世界大戦後の経済復興が軌道に乗り、ヨーロッパの中でも“福祉国家”と呼ばれる先進的な社会保障制度へと発展していました。

  • 1960年代の好景気により、生活水準が急速に向上。
  • 「ベビーブーム」や都市化が進み、社会構造や価値観の変化も顕著でした。
  • 進歩的な政策(教育・医療・福祉の充実)や、国際社会への積極的な協力(NATO・EEC=現在のEUの創設メンバー)など、オランダは欧州近代化のリーダーのひとつともなりました。
  • 一方で、植民地インドネシアとスリナム独立の余波による社会的摩擦、1960年代後半には学生運動や社会運動も始まりました。

この銀貨は、戦後社会の安定と繁栄の象徴でもありつつ、ニッケル貨への移行寸前の「最後の銀貨世代」にあたります。


このコインは、女王ユリアナの穏やかな治世と、戦後復興で活気づく1960年代オランダの空気感をよく物語る歴史的アイテムです。

以上、参考になりましたら幸いです!

コメント