こんなものが届きました。

早速 開封してみましょう!


入手したのは チベットのタンカ銀貨です。
とても特徴的な 銀貨ですね、年号などの記載もなく、想像以上にペラペラです。
チベットのタンカ銀貨は、主に19世紀から20世紀前半にかけて発行されたチベット独自の銀貨であり、仏教的なシンボルやチベット語の銘文が刻まれているのが特徴です。
タンカ銀貨は、チベットの宗教・文化・経済の象徴であり、当時の国際情勢や歴史的背景とも深く関わっています。
概要とスペック
- 名称:チベット タンカ(Tangka)銀貨
- 主な発行時期:19世紀後半~20世紀初頭(特に1840年~1930年が主流)
- 主な発行地:チベット(ガンデン・ポドラン時代)
- 直径:約26mm(1タンカの場合)
- 重量:約5.1g(1タンカの場合)
- 銀純度:Ag.850前後(高純度)
- デザイン:表面には仏教の象徴である法輪や八吉祥文様、チベット語の銘文が刻まれている
発行された年代
- チベット独自の貨幣鋳造は18世紀末から始まり、タンカ銀貨は主に19世紀後半から20世紀初頭にかけて発行されました。
- 代表的な発行年は1880年~1894年、1910年前後など。
デザインと象徴

- 表面:八本スポークの法輪(仏教の教義や法を象徴)と、それを囲むチベット語の銘文が刻まれています。法輪は仏教の重要なシンボルで、輪廻転生や仏教の教えが絶えず循環することを表します。

- 裏面:華やかな蓮の花のデザインがあり、八枚の花びらの中に仏教の八吉祥(白日傘、法螺貝、宝珠、勝利旗、法輪、一対の金魚、無限結び、蓮の花)が描かれています。これらは仏教の吉祥を意味し、チベット文化の精神性を象徴しています。
歴史的背景
- ガンデン・ポドラン時代(1642年~1959年):ダライ・ラマ政権下で独自の貨幣制度が確立され、タンカ銀貨はその象徴的存在。
- 貨幣制度の変遷:もともと物々交換が主流だったが、18世紀後半から銀貨が流通し始め、単位も重さから貨幣単位へと変化。
- 外国貨幣との関係:ネパールやインドの銀貨が流入し、チベット独自の貨幣も国外で溶解・再利用されることが多かった。
文化的・宗教的意義
- タンカ銀貨は単なる通貨としてだけでなく、仏教儀式や修道士への献上用にも鋳造され、宗教的な意味合いが強い。
- デザインにはチベット仏教の象徴や吉祥文様が多用され、貨幣自体が文化遺産となっている。
発行当時の国際情勢
- 清朝末期~中華民国初期:清の支配力が弱まり、チベットは事実上の独立状態に。
- 辛亥革命(1911年)以降:チベットはモンゴルと相互承認条約を結び、独立を主張した時期が続く。
- 中国・インド・ネパールとの関係:周辺国との交易や政治的駆け引きが貨幣制度にも影響を与えた。
チベットの歴史と文化
- チベットは独自の仏教文化を持ち、貨幣にもその影響が色濃く反映されています。
- 1959年の中国侵攻まで独自の貨幣を発行し続け、その後は中国人民元に統一されました。
まとめ
チベット タンカ銀貨は、銀の高純度、美しい仏教的デザイン、そして独立国家としての誇りを象徴する歴史的貨幣です。
発行当時の国際情勢や宗教文化、そしてチベット独自の歴史を知る上で非常に貴重な資料となっています。
1枚の銀貨がいろいろなことを教えてくれますね。
以上、参考になりましたら幸いです!
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