証券口座にはNISA口座や一般口座、特定口座など色々とありますが、未成年者が保有できる未成年総合口座というものがあるのをご存知でしょうか?
18歳以上の大人が開設できる証券口座は証券総合口座で、18歳未満の子どもが開設できるのが未成年総合口座です。名称が異なるだけで口座の使い勝手はほとんど一緒です。
それってジュニアNISAのことでしょう?
そう思う人もいるかもしれませんが少し違います。
ジュニアNISA口座を開設するには未成年総合口座の開設がマストなので、ジュニアNISAをやっている人なら未成年総合口座をご存知だと思います。
ですが、ジュニアNISAは2023年をもって終了してしまいました…
実はこの未成年総合口座は隠れた節税口座として使えるのです。
毎年最大9万円ほどの節税ができるようになります。
未成年の基礎控除についてなんですが、所得税上は年間48万円まで、住民税上は年間45万円まで非課税です。
所得税、住民税の両方を非課税にできるラインは年間利益45万円までなんですね。
仮に株式で年間45万円の利益が出たとして、通常ならば金融所得課税として約20%が課税され、約9万円が税金として持っていかれてしまいますが、それが非課税になります。
例えば総合口座で年利4.5%(税別)の金融商品を1000万円分持っていたとしたら、その年間利益は45万円(税別)になりますが、税金で9万円持っていかれると年間利益は36万円(税込)になってしまいます。
これは年利3.6%(税込)の金融商品と言うことですね。
仮に年利5.6%(税別)の商品だとしたら、年間利益は約45万円(税込)です。
そう考えると未成年総合口座の非課税額は大きいですよね。
毎年、定額で確実に安定した利益を出してくれ、しかも元本確保型で信用力の高い金融商品と組み合わせれば安定した節税効果が出せますよね。
今ならちょうどいい商品があります、ズバリ、米国生債権です。
または株式であっても、年間の売却益を45万円以下になるように調整し、子どもの大学進学費用に充てるなどの戦略もとれると思います。
ただ、未成年口座で資産運用するのに注意点があります。
それは贈与税の問題です。贈与税非課税範囲では年間110万円までしか未成年総合口座に入金出来ないことになります。
仮に1000万円を入金するのには10年は掛かってしまう計算です。
あとは子どもが16歳以上になったときに、年間利益48万円を超えて出すと扶養から外れてしまいます。
所得税上の扶養となる収入要件は、「年間所得合計金額が48万円以下」だからです。
※パートやアルバイトでの収入は55万円の給与所得控除を受けられるので、収入103万円を超えると所得税上の扶養から外れます。
2024年からは新NISAも始まるので、お子さんのいる家庭では未成年総合口座も上手く使い分けながら資産運用していくのもいいかもしれませんね。
以上、参考になりましたら幸いです。
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