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1935年(ヒジュラ暦1354年)に発行されたサウジアラビアの1リヤル銀貨です。
表面には、円形のビーズ模様の中にアラビア語の銘文、「サウジアラビア王国の王 アブドゥルアズィーズ・ビン・アブドゥルラフマーン・アル=サウード」と記載されています。

下部には交差する剣とヤシの木が描かれています。

裏面には、同様に円形のビーズ模様内に「1サウジアラビア・リヤル」と記載され、下部には「メッカで鋳造」と書かれています。
銀貨のスペックです。
- 発行国: サウジアラビア
- 発行年: 1935年
- 額面: 1リヤル
- 品位: 銀91.67%、銅8.33%
- 重量: 11.6g
- 直径: 30mm

重量的には問題ないようです。
時代背景と歴史的意義
この銀貨が発行された1935年は、サウジアラビアが近代国家として統一されて間もない時期でした。

- 統一と王国成立:
サウジアラビアは1932年に、初代国王であるアブドゥルアズィーズ・アル=サウードによって統一されました。それまでの地域はヒジャーズ王国とネジド王国に分かれており、統一後に「サウジアラビア王国」が正式に成立しました。 - 通貨改革:
統一後、国内で使用されていた外国通貨(オスマン帝国やインドなど)の使用を廃止し、独自の通貨制度を整備しました。この銀貨はその最初期の成果であり、「サウジアラビア」という国名を冠した最初の硬貨シリーズの一部です。 - デザインと象徴性:
硬貨にはイスラム文化を反映した装飾や書体が採用されており、宗教的・文化的価値を強調しています。また、ヤシの木と交差する剣は、繁栄と力を象徴するサウジアラビアの国章でもあります。
経済的背景
当時、サウジアラビア経済は石油産業が本格化する前段階にあり、主に農業や貿易が基盤でした。
銀貨は国内外で信頼される通貨として機能し、新興国家としての経済的安定を示す重要な役割を果たしました。
この銀貨は、サウジアラビアの近代化と統一国家建設を象徴する重要な歴史的遺物です。
1枚の銀貨がいろいろなことを教えてくれますね。
以上、参考になりましたら幸いです!
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